社長ブログ

「テルミニ駅」

友人とイタリア旅行で訪れたローマ最終日、空港へ向かう列車の出発まで時間があったので、テルミニ駅近くのカフェ&バーで時間をつぶしていると酔っぱらいの中年男性に絡まれた。

イタリア語で話しかけてきたので、何を言っているか全くわからなかった。

ニヤニヤしながら話かけてきて、それをみた店員が男にイタリア語で何か言っているが様子からして「絡むな」と言っている様子だった。

この旅でも何度かあったし、ニュージーランドでもそうだが、こういう場合は大抵、差別的な理由で絡まれる事が多かった。

めんどくさいなと思い邪険にあしらっていたが、凝りずに男は延々と話してくる。

しつこいな〜と思っているとなんだかいつも絡んでくる外国人たちとは、何か違う雰囲気だった。嫌がらせをしているというより、何か教えているような感じだった。

なのでそこから、男の話を、じっと聞きジェスチャーを見ていると、どうやら、ローマの観光地について教えてくれているようだった。

男は僕達が今ローマに来たばかりだと思ったらしい。

なので僕はガイドブックに書かれているイタリア語を、なんとなくつなげ「私たちは今からローマを離れます」と伝えた。

すると男は、えー!という感じで頭をかかえ残念がった。

結局彼は親切で陽気なイタリア人だった。そのカフェの代金を支払ってくれて駅まで一緒に来ては、乗り場を教えてくれた。

そしてイタリア人らしく最後電車に乗るときは別れを惜しんで僕の頭にキスして、ずっと手を振っていた。

電車内で友達と「なんだか悪い事したな」と反省した。

イタリア人の彼が話していた3分の2ぐらいを邪険に扱っていたのが申し訳なかった。

ついつい日頃の経験で差別されていると思い身構えてしまった。でもだからと言って気を許すとだまされてしまう場合もある。なかなか難しいものだと思った。もっと経験をしないとダメだなと思った。

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