大学3年の時、ロッククライミングが体験できる授業を選択した事があった。
僕は、今も昔も超インドア派でクライミングなんてやったことなかったけど、
その時はニュージーランドの雰囲気にながされ無謀にも選んでしまった。
しかもボルタリングではなくルートクライミングという
クライマー(登る人)と、ビレイヤー(クライマーが
墜落しないようにロープを確保する人)が
ペアになって行なうクライミングだ。
初心者の僕は、もちろんメチャクチャ落ちた。
でも友人やインストラクターのアドバイスのおかげで
時間はかかったけど、なんとか登る事ができた。
登り終えて休んでいる時に、さっきの必死な自分を振り返り、
「なんで登り切ったのだろう?」と考えた。
綺麗な景色が見たかったから?
いいとこを見せたかったから?
どれも違うなと思っていると、ふと分かった。
それは
「諦めようとする自分に負けたくなかったから」だ。
初心者だとか、難しいからだとか、きついからだとか、
登っている間、何度もやめようと思った。
でも登り切った。
「自分に勝った」と感じ、とても心地良かったのを覚えている。
自分というのは、とてつもなく強敵だし、人生で一番多く戦う相手だと思う。
最近は毎朝、ランニングに行くかどうかで自分と戦う。
それに勝つだけでも1日が良い始まりとなる。