僕はエドワード・ホッパーの「日曜日の早朝1930」という絵が好きだ。
ホッパーの絵の特徴は全体的に、どこか暗い。
だから初めて観た時は、正直いって好きじゃなかった。
だけどそれから15年経って改めて絵を
見直してみるとそれは全く違った。
これは、どうしてなのか考えてみた。
結論から言うと、僕の日曜日に対しての感じ方が変わっていたからだった。
初めて絵をみた時、僕は社会人になったばかりだった。
その頃の日曜の早朝というのは、楽しい休みの始まりだった。
まだ学生気分も抜けていなかったと思う。
でも今は立場も役職も変わり日曜であっても仕事の事を考える事は多い。
楽しい事もあるが心配事もないとは言えない。
きっとその心境にぴたりと絵があうのだろう。
大人になりビールの苦味が美味しくなるのと
一緒のことなんだろうと勝手に解釈している。
ちなみにホッパーの絵が暗い理由は都会の孤独を表現しているからだそうだ。